プロダクト開発は、構想からデザイン・設計・試作・テスト・生産と複数のフェーズにおよび、関係者・部門も多岐にわたります。この長いプロセスの中でスムーズに協調作業を行い、手戻りを最小限にとどめることが、ビジネスにおける正確・迅速な意思決定の上でも、そしてコストや納期の面においても大きな課題です。
製品開発のプロセスにおける課題
プロダクトの構想段階では、デザインや設計などで関係者間の意思疎通を図る作業が中心となります。このフェーズでは、「試作などの後工程に入った段階で、製品のサイズ・デザイン・設計した部品配置などが開発責任者や経営層などの承認を得られない」というリスクが起こり得ます。
解決すべき3つの課題
1.ステークホルダ間の意思疎通や、開発プロセスの手戻り
2.試作後に判明する課題による開発コストの肥大化
試作確認のフェーズでは、試作を検証した際に組み付け作業のしやすさや作業姿勢確認などによって問題が発見されることがあります。問題が生じたらそのたびに設計を修正し、試作品を再製作しなければなりません。試作には膨大な時間と費用が必要です。
設計部門と生産部門が離れていたり、海外の拠点やパートナー企業と開発するなどのケースでは、関係者間のやりとりに移動が伴うため、「距離の問題」が発生します。これには移動時間や出張費などのコストだけでなく、開発スケジュールの長期化や意思決定タイミングの遅延といった弊害もあります。また、昨今のコロナ禍の影響で移動自体も難しい状況です。
3.「遠距離の問題」による移動時間・出張コストの発生、意思決定の遅延
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開発プロセスにおける円滑な意思疎通や迅速な意思決定のためのVRシステム
『バーチャルデザインレビュー』とは
従来、VR活用の際に課題となっていた3D CADデータの変換・加工などの手間をかけることなく、3D CADデータをダイレクトにVR空間に表示し、遠隔地を含む複数のレビュアーが同一VR空間内でコミュニケーションを取りながらレビューできるシステムです。
VRを活用した設計・モノづくり手法
バーチャルデザインレビュー
VR設計レビュー支援システム
特徴
設計・製造間のプロセスの時間とコストを大幅に削減
出図前の形状判定に必要なモック(実寸模型)の、作成回数の削減ができます。必要な時、簡単にレビューが実施でき、設計部門や生産技術部門などによるスムーズでスピーディな意思疎通を実現。設計への手戻りをなくし、コストと時間の圧縮を実現します。
主要な3D CADデータの変換不要で
VR空間に投影
3D CADデータをそのままVR空間に投影する方式なので、データ変換に時間やコストをかけることなく、いつでも気軽にデザインレビューでき、その場で設計を変更してVR空間で確認することも可能です。主要なCADソフトに対応、安心して導入できます。
場所の離れた複数人でのレビューも
可能
複数人で利用することができ、レビューしながらお互いに意思疎通を深めることができます。また、社内ネットワーク経由で離れた場所からも参加・利用でき、一箇所に集まる時間と手間、コストが省けます。
汎用VRシステムを採用、
本格機能を低コストで実現
「バーチャルデザインレビュー」では、ゲームなどで使用される汎用VRシステム(HTC Vive)を採用しています。これにより、CAVEなど今までの没入型VRシステムに比べ、圧倒的な低価格を実現。さらに、「Fusionオプション」を追加すれば、異なるCADソフトの形状を合成して投影することも可能です。
バーチャルカメラやスマート付箋など便利機能充実
表示物の拡縮・回転・移動といった基本操作の他、断面表示や2点間距離測定、複数人でのレビュー時に特定の部位を特定の角度から見たイメージを共有するための「バーチャルカメラ」、コメントを文字や音声でマークアップできる「スマート付箋」など便利機能も充実。VR空間へのドキュメント表示も可能で、ヘッドマウントディスプレイをつけたまま、図面を見ながら複数人でレビューすることができます。
『バーチャルデザインレビュー』を動画でわかりやすくご紹介!
活用例
3Dネイティブ世代とのコミュニケーション促進にも効果的!
「バーチャルデザインレビュー」を利用することで、レビュアーの知識不足による問題点の見落としやコミュニケーション不足による改善ポイントの伝達漏れといった問題を解消。設計の“手戻り”をなくし、開発期間の短縮に貢献する他、若手スタッフの教育・技術やスキルの継承といった中長期の問題の解決にも効果を発揮します。
組立設計時の作業姿勢の検証に
CADデータをVR空間上に実寸大で表示できるため、組み付けや加工時の作業姿勢の検証を実際の工具を用いて検証することができます。また、「接触判定機能」を利用すれば、スパナの可動域確認なども可能です。
若手エンジニアの
教育ツールとして
ベテランと若手が原図台を囲んでノウハウやスキルを継承していた時代のコミュニケーションを、3Dモデルが表示されるVR空間で再現。ワイワイガヤガヤ語らいながら学べる環境を提供します。
バーチャルデザインレビュー システム構成
VDR Player
HTC VIVEを接続する任意のPCにインストールすることができます。インストールは何台でも可能ですが、同時アクセス数はVDR Managerで管理されます。
VDR Manager
ライセンスを管理します。特定のPCにインストールします。CAD用PCとPlayer PCとはLANでつながっている必要があります。
Captureモジュール
CADの形状をキャプチャし、Manager PCに送ります。CADライセンスが入っている任意のPCに何台でもインストールすることができます。
Player PC(A)
Player PC(B)
Manager PC
CAD用 PC(A)
CAD用 PC(B)
CAD用 PC(C)
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[発行元]
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